カテゴリー:院長
『ブログの秋』
久しぶりに院長ブログを更新します。
昨年も9月になって、『頑張って更新していきます』と宣言しましたが、結局1ヶ月ももたず・・・。
今年こそ頑張って更新していきますで、よろしくお付き合い下さい。
さて、先月8月に来院された症例です。
15歳の女の子。
3、4日前から右下腹部痛があり、前日から発熱もあって、お母さんとともに近くの救急病院の内科を受診。
血液検査をすると、白血球と炎症反応のCRPが上昇していました。
腹部の診察にて、「盲腸(虫垂炎)ではないですよ~~」といわれて、胃薬と整腸剤を処方されて帰宅しました。
しかしお父さんから「きりのさんで診てもらってきなさい」と言われ、同日の午後に診療所に来院されました。
診察をすると、マックバーニー圧痛点で圧痛があり、反跳痛も認めたため、虫垂炎を一番に疑い、大腸憩室炎の可能性も考えました。
念のため、腹部エコーをすると虫垂の拡大を認めました。
やはり虫垂炎と思われたため、同じ病院の外科を再度受診していただきました。
(写真は初歩から始める超音波検査室というサイトからお借りしました)
受診後の報告では、腹部CTでも虫垂の軽度腫大を認めたそうです。
また、大腸憩室炎を疑う腹水も認めたそうです。
抗生剤の投与を受けることとなりました。
どうして、初診時に病院で腹部エコーやCTをしなかったのか疑問が残る症例でした。
外科では、よく「外科医はアッペ(虫垂炎のこと)に始まり、アッペに終わる」と言われます。
それぐらいに虫垂炎は難しいんだと思います。